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The London Gazette

 

EXTRAORDINARY

 

1745年1月9日付

 

イギリス・ロンドン

 

 

 こちらでも紹介したLondon Gazetteの、1745年発行の号外(EXTRA)である。

 号外の始まりがいつなのか、これがいまひとつはっきりしない。日本においては、永らく1868年発行の『別段中外新聞』が最初とされている(異説あり)が、世界を見渡せば欧米における近代新聞の歴史は日本のそれと比べて数百年長い。当然、号外の歴史も日本よりはるかに長かろうとは容易に想像できるが、では「世界最初の号外は何か?」となると、どうもよくわからない。以前何かで、「18世紀初めのアメリカ・ボストンで発行されたものが最初」という出典不明の情報を見かけたことがあるが、どこで見たかも含め、真偽のほどは不明。

 ただし、これまで調べた限りでは、どうも先の情報は時期的な意味ではあながちいい加減でもないようで、おそらく18世紀初めか、あるいは17世紀の終わりごろに始まったのではないかと考えられる。なお、一枚刷りの街頭で無料配布、という日本のスタイルは少数派で、欧米では号外であってもNews Boy(新聞の売り子)らによる有料配布が中心である。

 

 写真の号外は、小林近現代資料文庫が現在所蔵する号外の中で最も古いもので、1745年1月9日付。右上に「8499」と手書きされているが、これは号数ではなく、国立国会図書館所蔵のマイクロフィルムと照合してみると、8499号と8500号との間に発行されたようである。先に紹介した同紙が「May 3 - May 7」のような日付表記になっているのに対し、本資料は「January 9」と、特定の1日表記になっているのも特徴である。内容については、ジャコバイト運動に関するもの、らしい。

 

 小林近現代資料文庫では、これ以外に18世紀発行の号外を数枚所蔵している。

   

 

 2面の写真。本来は全4面のようだが、3-4面は欠。


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